今を選ぶのは自分自身

ようこそ初めまして。

ゆうほ。

VitaNaviライターのゆうほ。と申します。

現在VitaNaviでは副業や独立といったこれからの時代で必要とされる新しい働き方についての記事を多く掲載しています。
私自身も副業歴が10年以上と長く続けており、現在はフリーランスのウェブライティングや飲食店のコンサルティングを行い暮らしています。

VitaNaviを通じてあなたに何かしらの道が拓ければという思いを胸に記事を書いております。

失敗だらけの副業生活

副業歴が10年以上というと、さぞすごいと思われるかもしれません。でも裏を返すと10年成果が出てなかったということでもあります。

10年以上前の副業といえば、本業とは別でダブルワークのアルバイトやマルチ商法くらいしか思いつかない時代です。

ゆうほ。

初めての副業は学生時代の親友に誘われた新規で開業するというマルチ商法を開始しました。

当時の私は学生気分の抜けない社会人一年目。マルチ商法以前に副業する意味をまるで理解していませんでした。

「人を紹介すれば楽をして儲かる」マルチ商法に免疫のない当時の私はそのように解釈しました。今でこそ副業・ビジネスに必要なものを理解していますが、当時の私は都心一等地のマンションの一室で行われた勧誘セミナーの講師たちに憧れ、期待に胸を膨らませるだけでビジネスの本質を全く見れていません。

 

今の収入にプラス60万入ったら嬉しいよね?!

このような甘言に唆されていたのです。

結果は言わずもがな。紹介自体は出していたものの、仕組み上ほとんど収入にはならず、何年も活動してるうちに運営が変わり仕組みも商材も変わり、ついていくことができなくなって次第にフェードアウト。

震災のあとで

それからしばらくは本業一本で続けて行きましたが2011年の東日本震災で人生が変わります。

ずっと務めていた会社で同時に数店舗の掛け持ち勤務を命じられました。出世したわけでもなく収入も上がるわけでもなく、携わる業務が増えただけでしたが非常にやりがいを感じる日々を過ごします。

そのような勤務形態が2年ほど続いたある日、友人から一言。

 

お前俺より忙しく働いているのになんでそんなに給料低いの?

全身に衝撃が走った言葉でした。
飲食店の仕事というのは、休みがない、給料が低い、仕事がきついという印象の方が多いと思われます。

ゆうほ。

恥ずかしいことにそれが普通と思えるくらいに仕事に染まると本当になんの疑問も持たなくなります。

なるほど、30代目前で手取りの給与が20万円以下ボーナスなしというのは考えてみれば低いのかも。

以前ワーキングプアという言葉が作られましたが、確実にプア層に自分がいることを痛感した一言です。

▼ワーキングプアとは

働く貧困層という意味で、生活保護制度の基準では月収が17万円以下、年収で200万円以下の所得の人を指します。

再びマルチ商法へ

何かしらの手を打たなくてはと思っていた矢先、趣味の音楽活動で知り合ったミュージシャンが引退ライブを行うと聞き会場へ足を運びました。ライブ後に引退の理由を聞くと、副業を始めるのでそちらに専念したいという理由。

とてもその方を尊敬していたので同じ副業を教えて欲しいと懇願したところ

 

もちろんだよ!誘おうと思っていたところさ!

このようにすんなりと快諾していただきました。

それは大手のマルチ商法の企業N。以前のマルチ商法で懲りていたはずなのですが、マルチ商法でよく聞かされる権利収入が欲しいのかほしくないのかという質問と、尊敬する人がやっているという謎の安心感で契約書にサインします。

入ってみて分かったのですが、誘われたグループというのが、そのマルチ商法の中でも最大規模を誇るグループで、多くの成功者を排出しているという組織でした。前のマルチとはちがいここでなら成功することができるかもしれないと期待に胸を踊らせましたが以前とはまた別の挫折を味わいます。

以前にやっていたマルチ商法と違って、製品の数が山のようにあり、毎年毎年新製品が発売されるため、以前のところよりも資金的に圧迫がきつかったのを覚えています。

さらに言うならば昔からある大手ということで紹介しても警戒されてしまいダウンどころかセミナーや製品にお金を使い続けるだけの日々を過ごしていくのです。

一筋の光明?

収入を増やすために始めた副業なのに、どんどんお金は目減りしていく。自分を騙し騙しし活動を続けていましたが流石に誤魔化しきれないほどに追い詰められていきました。

ですが不思議なことに、なんとかしたいを思っているこのタイミングである人と出会うことになります。

この方はよくセミナーでお見かけするのですが会員ではないという不思議な方で、当時で二十代半ばながら独立してご自身でビジネスをされているというお話でした。仮にDさんとします。

Dさん

マルチ商法は難易度高いですよ!

知り合ってから懇意にしてもらい、自分のグループの人よりも頻繁にあって色々と相談に乗ってもらいました。そこで、持ち出し無しでできる即金性のある副業を教わり、足りない生活費やマルチ商法の活動費などをまかなえる位に稼ぎました。

Dさん

副業なんてカンタンでしょ?

初めての副収入は、何ヶ月も頑張っていたマルチ商法ではなく、突然現れた不思議な方に教わったやり方なのは複雑な気持ちでしたが、それでも初めての成果に喜んだことを今でも覚えています。

どっちをとる?

ここまでくると、Dさんが私のメンターに当たる人なのかと思われるかもしれませんが、メンターどころかある日を境に連絡が取れなくなってしまいました。

初めての副業収入を得た翌月、その人に話があると都内に呼び出されました。

小洒落たカフェへ向かうと彼と一緒に同年代くらいの男性が待ってました。仮にAさんとします。

「ようこそ初めまして!」と爽やかに挨拶をしてきたAさんは私の現状について尋ねてきました。

状況が全く飲み込めていなかったのですが、本業とは別でマルチ商法をやっていること、成果が出せずに生活が苦しくなったこと、Dさんのおかげでなんとか立て直したことなどを話しました。

「大変でしたね」そういったAさんは次のようにいいます。

Aさん

マルチ商法って、稼ぐことが難しいんですよね。そこが僕は嫌だったんです。

Aさんがいうには、マルチ商法を初めても成果を出せるのは一握り、結果を出す前にやめてしまう人がほとんど、みんなが稼げる環境ではないなどなど。

Aさん

だから僕は考えたんです!入会した人がマルチ以外の部分でも収入を発生させる方法を!

とどのつまり今のマルチをやめてこっちのマルチにおいで。そしたら稼げる副業のノウハウをセットでつけるから。というものでした。

その場では意味が分からなかったのでお断りしましたが、Dさんからも一緒にやりましょう、そこにいても稼げませんよとしつこいほどに誘われます。

でも待てよ。Dさんは俺を稼がせてくれたぞ。その人に頼まれているんだから無下にしてもいいものか?そんな思いで契約書にサインをしました。現在のマルチ商法はお休みするという条件付きで。

成果は出たが・・・

Aさんが勧誘してきたマルチ商法はまだ新しくできたばかりの会社でした。マルチ商法の活動は主に二つ。製品を紹介するか、ビジネスを紹介するか。

しかしAさんの活動は違いました。マルチ商法に入会させた人数に応じて様々な副業のノウハウをレクチャーしてくれました。

入会だけならこれ、一人紹介すればこれ、といった形で紹介しやすい環境を作ったわけです。

私自身はもともと紹介者を出すつもりもなく、最初に教わった副業をしていましたがそれだけでも初月に10万円程度稼ぐことに成功します。

今までの苦労に比べて非常に低リスクで収益を挙げられたことは素直に嬉しかったものの後ろめたさなどもありました。お休みしているものの以前のマルチ商法のメンバーたちに申し訳なさがあったのでしょう。

そして翌月。急展開が訪れます。

Aさんが突如いなくなったのです。

急下降

Aさんがいなくなり、グループも消滅。副業をサポートしてくれていたのは彼らだったので途端に成果が出なくなりました。幸いにも紹介してくれたDさんとは連絡が取れたため、状況を教えて欲しいといいましたが彼もよく分からないといったことでした。

DさんはどうやらAさんの持っている投資のノウハウに興味があり、それを教えてもらった後はほとんど会っていなかったということです。

彼がいなくてもそのノウハウを使えば収益化はできるらしく、私にもやらないかと改めて誘ってくてました。

Dさん

僕と一緒に投資の世界で成功しましょう!

投資という甘い響きに、私は抗うことができなかったのはもうお分かりでしょう。

社会の裏側へ

Dさんは投資をするなら元手がいるよねということで、融資を受けるよう勧めてきたのです。

ゆうほ。

頼れると思っていた人が彼だけでしたので言われるがままでした。

ここから少し複雑ですが、数人を順番に紹介してもらい、最終的に行き着いたのが自称実業家。

この人の勧める金融会社にいって融資を受けたり、ネットで消費者金融に審査を出したりと何件もの審査と融資を続けて手元にはまず一千万近いお金が集まりました。そしてそれを実業家の部下という男が家まで取りに来る。

感の良い方ならもうお気づきでしょうが、僕はこの時点で負債しかありません。これらを一年近く続けて気づいた時には見たこともない金額の負債を背負っていました。

実業家に相談しようにも連絡が取れない!その紹介者は?さらに紹介者は?!Dさんは?!私は誰とも連絡は取れなくなっていました。

ここにきて私はようやく詐欺にあったことに気づいたのです。

そして絶望へ

絶望に打ちひしがれていても、自分が背負った負債はどうにもならず最終的に債務整理、自己破産の申請を行いました。

頼りにしていた人は誰もいなくなり、もともとやっていたマルチ商法にも戻る気力もなく、本業にも力が入らない日々を過ごします。

そしてまた副業から少し遠のきます。

ここまでで言いたいこと

ここまでお読みいただきありがとうございます。

今こうしてこのような場で記事を書かせていただいているということは、私は立ち直ることができたということです。

そして振り返ると、友人からマルチ商法を誘われた時も、それをやめると決めた時も、融資を受けた話も全て自分が選んで決断したことの連続です。

騙した方が100パーセント悪い。弁護士の先生はそうおっしゃってくださいましたが、選んだのは自分自身です。

当時は本当に憎みましたが、現在はむしろ感謝しているくらいです。このことがなければ、自分の人生やビジネスというものに真摯に向き合えなかったと思います。

それこそ甘ったれのままマルチ商法をだらだらと続けて、何者にもなれぬまま今を過ごしているか、どこかで別の気づきがあるか。

結局のところ自分の今を選んだのは自分自身です。

私のように気づくことができて、新しい時代の働き方であなたが成果を治めることができたら、その時は一緒にお茶でも飲みましょう。

 

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