プロレスラーによるヒールターンとは?【良い人が急に悪者になる】

記事更新日: 2020/10/21

ライター: しゅんてぃー

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しゅんてぃー
日本の働き改善を目論む志士。
新卒でいわゆる安定企業に就職するも、前世代的な働き方なのではと違和感を感じ退職。
日本にワクワクドキドキ生きる大人を増やしたいと思いライター活動中。
プロレスファン歴12年目突入。
好きなレスラーは中邑真輔と棚橋弘至。

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2020年10月16日、新日本プロレスでウィル・オスプレイ選手がオカダ・カズチカ戦でヒールターンをしました!

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今回はプロレスラーの人事異動、ヒーアルターンについて解説します!

▼この記事に書いてあること
  • ヒールターンとは?
  • ヒールターンをする理由
  • ヒールターンの種類
  • ヒールターンの事例紹介

 

ヒールターンの意味

▼ヒールターンとは?
  • ベビーフェイスのプロレスラーがヒールに転向すること

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初心者の方向けに説明すると

  • ベビーフェイス:正義の味方・いい人・ヒーローとして振る舞うプロレスラー
  • ヒール:悪役・悪者として振る舞うプロレスラー

のことを指します。

ベビーフェイスとして振る舞っていたレスラーがヒールに転向することをヒールターンと言います。

なぜベビーフェイスとヒールが存在するのか

初期のプロレスでは、「正義の味方」VS「悪者」というシンプルでわかりやすい構図が好まれ、ベビーフェイスがヒールをやっつけるという勧善懲悪スタイルが確立しました。

日本プロレスの始祖、力道山の時代は「日本人VS外国人」という図式で試合が行われていました。

戦後の暗い世の中で、外国人=悪とし、日本人がそれを倒すという構図が人気を博しました。

しゅんてぃー

歴史を重ねるにつれ、蝶野正洋や内藤哲也などヒールであっても声援を集めるレスラーも登場しています!

プロレスラーがヒールターンをする理由

しゅんてぃー

ヒールターンが行われるのは以下の2つの理由が多いです!

▼ヒールターンが行われる理由
  • 試合の組み合わせに新鮮味を出す
  • 人気がイマイチなベビーフェイスが心機一転

試合の組み合わせに新鮮味を出す

プロレスには軍団(ユニット・チーム)が存在します。

同じ軍団同士のレスラーは基本的に対決することがありません。

そのため、軍団に改編が起きないと次第に対決の顔ぶれがマンネリ化してきてしまいます。

例えるなら、同じ内容のドラマを毎週見せられているようなものです(そこまで極端ではありませんが)。

ヒールターンをする選手がいれば、マッチメイクに新鮮味が出てファンを飽きさせずに済むのです。

人気がイマイチなベビーフェイスが心機一転ヒールターンをする

プロレスファンがよく使う用語で「しょっぱい」「塩」という言葉があります。

「しょっぱい 」「塩」の意味

  • 観客が盛り上がらない試合をするレスラーを揶揄して使う

しゅんてぃー

「あいつの試合はしょっぱいから見ない」

 

のように使います!

この「しょっぱい」ベビーフェイスのレスラーが低迷する人気を打破するために、新しいキャラクターとしてヒールターンが行われる場合もあります。

ヒールターンのパターン

▼ヒールターンのよくあるパターン
  • 同じ軍団のレスラーを裏切る
  • 海外修行に行った若手が悪くなって帰国する
  • 突如試合に乱入する

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他のパターンもありますが、上記2つのパターンが非常に多いです!

同じ軍団のレスラーを裏切る

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わかりやすいヒールターンなので一番見るパターンです!

この「裏切り」パターンは見ているファンにもヒールになったことがとてもわかりやすいです。

「同じ軍団の仲間に攻撃を加える」「試合中に揉めて仲間割れを起こす」などのパフォーマンスを行うことが多いです。

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冒頭で取り上げたウィル・オスプレイのヒールターンもこのパターンでした!

海外修行に行った若手が悪くなって帰国する

若手のプロレスラーは、日本で練習してデビューした後1〜2年ほど海外遠征に行って経験を積み、日本に帰国してトップ戦線で活躍するというルートを通ることが多いです。

デビューから海外修行までの間は正規軍(本隊)でベビーフェイスとして経験を積むのが普通です。

その後、年単位で海外修行に行きますが、近年は海外遠征からヒールとして帰国する若手が多い傾向にあります。

帰国時にヒールが多いのは、正規軍のエースがチャンピオンであることが多いので、敵対するポジションに行ってベルトに挑戦するためということが主な理由といえるでしょう。

しゅんてぃー

若手が悪くなって帰国すると、これまで応援していたプロレス女子の悲痛なツイートを目にしますね!笑

突如試合に乱入する

上記2つほど定番ではありませんが、よく見るパターンです。

ヒールターンするレスラーとは関係ない試合に突如として現れ、もともとヒールだったレスラーに加担する形で攻撃を加えてヒールとなったことをアピールする手法です。

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SANADA(真田聖也)選手が新日本プロレスに現れたときはこのパターンでした。

別の似たパターンで、試合中にヒール軍団のレスラーが介入して、ベビーフェイスのレスラーを勧誘、勧誘されたレスラーがそのままヒールターンするという時もあります。

代表的なヒールターンの事例〜選

ヒールターンの事例として押さえておきたい事例を★★つまとめました。

▼ヒールターンの代表事例
  • 内藤哲也
  • 飯塚高史
  • ウィル・オスプレイ(New)

 

内藤哲也(2015年ヒールターン)

↓ヒールターン前↓

 

↓ヒールターン後↓

内藤哲也選手は2006年にデビューし、棚橋弘至選手の次のベビーフェイスのトップとして期待されていた選手でした。

しかし、ベビーフェイスにもかかわらず、徐々にプーイングを浴びる選手になってしまいました。

内藤は心機一転、メキシコに遠征し、その時に「制御不能な奴ら」を意味する"LOS INGOBERNABLES"に加入しました。

帰国後にヒールターンして「ロスインゴベルナブレスデハポン」という軍団を結成して、制御不能な発言を繰り返すうちに、それがファンの心を掴み、現在では新日本プロレスでカリスマ的人気を誇っています。

ベビーフェイス時代には獲得できなかったIWGPヘビー級のベルトも巻き、ヒール的立場にありながら声援を受けるというダークヒーロー的な存在となっています。

しゅんてぃー

内藤選手のストーリーはとても面白いので興味のある方は追ってみてください!

飯塚高史(2008年ヒールターン)

↓ヒールターン前↓

 

↓ヒールターン後↓

飯塚高史選手はもともと正統派のいぶし銀として活躍し、新日本プロレスの道場のコーチを務めるほどの選手でした。

2008年にヒール軍団に袋叩きにされていた天山広吉選手を救出して「友情タッグ」を結成しました。

しかし、「友情タッグ」での試合で突如として飯塚は天山を裏切り、ヒールターンしました。

その後の飯塚は髪を剃り上げ、髭を伸ばし、うめき声しか発しない不気味なキャラクターに変貌し、2019年の引退まで「怨念坊主」として活躍しました。

しゅんてぃー

もともと寡黙で真面目な人だったようですが、狂気じみたキャラクターのまま引退しました。

ウィル・オスプレイ(2020年ヒールターン)

↓ヒールターンの瞬間↓

ウィル・オスプレイ選手は、2020年10月16日にヒールターンをしました。

もともとはベビーフェイスのジュニアヘビー級(100キロ未満)の選手でしたが、コロナウイルスの影響で試合ができない間に105キロにまで体重を増やしてきました。

そして、10月16日に対オカダ・カズチカ戦でオカダに勝利した後、そのままオカダに制裁を加えてヒールターンしました。

なおこのオカダ戦では、海外遠征に行っていた若手のグレート−O−カーン(岡倫之)が介入してオスプレイの勝利に貢献しています。

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