COCOA問題を受けてエンジニアを目指す人に伝えたいこと

記事更新日: 2021/02/26

ライター: hiro

この記事のライター
hiro
この記事のライターの20代システムエンジニア。エンジニアのキャリアや働き方を日々研究中。調査の幅は広く、何事も深く調べてエンジニアやエンジニアを目指す人に向けて役立つ情報を発信中。
下の写真は10社以上あるプログラミングスクールについてエンジニア仲間とディスカッションした時の様子。
ライターの友人
ゆうな
一般的な企業で働くOL。ITは未経験だが将来性を考えてIT企業への転職を検討している。そのため、プログラミングスクールへの入学も考えている。

ゆうな

COCOAのAndoroid版の通知機能が機能してなかったみたいだね

hiro

そうだね、しかも4か月も放置されてたみたいだね

ゆうな

私はiphoneだったんだけど、Bluetoothの接続切ると利用期間がリセットされてたよ

hiro

いろんなミスがあったよね。そんなミスが放置されてた原因が、実はシステム開発の業界構造に問題があったと言われているんだ

ゆうな

業界構造自体にも問題が、、?それってどういうこと?

Twitterでも話題になっていましたが、COCOAのバグ放置問題によってシステム開発業界の構造的な問題が明らかになりました。

エンジニアとして働く場合、その問題と向き合うことは不可欠です。

未経験からエンジニアを目指そうとしている人にはぜひ知ってもらいたい問題です。

hiro

華やかな世界で楽しく仕事ができるからエンジニアに憧れている人には特に見てほしい内容です

エンジニアに転職を検討しているが、良い面しか見ていない人はこの記事を読んでもエンジニアに転職したいか考えてみると良いでしょう。

COCOA問題の原因

COCOAのバグが発覚した原因は、SNSの発信や報道を受けて開発業者が初めてテストしたことです。

そのテストの中で陽性者と長い時間接触していても、接触していないと判断されていたことが発覚しました。

hiro

実にリリースしてから4か月も放置されていたそうだよ

ゆうな

それは、、かなり問題だね

普通はこのような重大な不具合は仮にリリース時には存在したとしても4か月も放置されることはないのですが、

なぜこうなってしまったのでしょう?

ここからは私の推測も含まれますが原因を説明します。

COCOAの委託の流れ

原因の説明の前に、まずはこちらの図を見てください。

COCOAのシステム開発の委託の流れ

厚労省がCOCOAの開発を提案しましたが、実際に作るのは当然厚労省ではなく、システム開発専門の会社です。

厚労省がお金を払ってお願いする形になります。

ゆうな

ここまでは割と普通だね

hiro

そうだね、ただ厚労省がシステム開発をお願いした会社がさらに別の会社にお願いして、さらにその会社も別の会社にお願いしているんだ

ゆうな

…ずいぶんお願いする先が多いね

hiro

そうすると当然払えるお金は減っていくよね。図の一番下の会社はひどいもんだよ

ゆうな

厚労省が払っているお金の10分の1以下だね

実際にプログラミングをしたりテストをしたりしているのは、委託の流れの一番下の会社が行っているケースがほとんどです。

委託した会社は納品されたシステムのチェックを行っています。

hiro

納期が短いと、委託元の会社は受け取った納品物をほぼ確認しないで発注元に提供することも、、

問題の原因は?

委託元がしっかりとチェック作業を行っていれば今回のような重大なミスは起こっていなかったでしょう。

では、なぜこのようなことが起こってしまったのでしょうか。

原因は2つ考えられると私は考えています。

考えられる原因

①委託先が予算的に納期に間に合うような人を十分に雇うことができなかったし、委託元の確認作業がずさんだった

②欠陥には気づいていたが、委託先に修正させるだけの予算がなかった

①の場合は委託先社員(F社)と委託元社員(C社)はこんな感じだったのでしょう

委託先社員

委託されたけど納期のわりに予算がない、、

委託先社員

人は雇えないし、サービス残業をしてももう限界だ

委託先社員

もうこのまま納品してしまおう

委託元社員

よくわかんないけどOK、このまま納品しよう

委託先社員は予算が少ないので十分に人を割り当てることができず、サービス残業するにも限界が訪れて質が低いシステムを納品してしまいます。

委託元社員は委託元社員で、管理がずさんでミスを指摘できない。

hiro

だいぶ簡単に説明したのですが、大方こんなところでしょう

ゆうな

これはずいぶんひどいとわかるよ

一方、②の場合はこんな感じでしょう。

委託先社員

委託されたけど納期のわりに予算がない、、

委託先社員

人は雇えないし、サービス残業をしてももう限界だ

委託先社員

もうこのまま納品してしまおう

委託元社員

…これは重大な欠陥があるな。でもやり直させるほどのお金は委託先に支払ってない、、

委託元社員

上からはこれ以上予算使うなと言われているし、このまま納品しよう。これ以上予算使うと自分の評価が落ちそう

委託元社員が確認作業で気づいているだけましですが、十分な予算を見積もっていなかったことが問題ですね。

hiro

きちんと予算を委託先に払うお金に充てられると良いのですが、大人の事情もあるのでしょう

未経験からエンジニアになったら

未経験からエンジニアになると、上のシステム開発の流れの図で言うと下の方の企業で働くことが多いでしょう。

給料は上から下に向けて低くなっていくので、当然給料は安いです。

hiro

未経験からエンジニアになる人に高い給料を出す企業はそうはないので、入れる会社も給料が低い会社である可能性が高いです

hiro

システム開発の予算が低く決まっているのでサービス残業が多くなることもあり得ます

hiro

委託元の管理責任がないツケが回ってきて開発を一からやることになり、激務になるなんてことも

エンジニアは気楽に高い年収が稼げそうだから未経験からエンジニアになったけど、実際に働いてみたらこんなはずじゃなかったと嘆いているケースは多いです。

hiro

未経験からエンジニアになったら、最初のうちは給料が低いこと、サービス残業があるかもしれないことは覚悟してください

ゆうな

肝に銘じます

 エンジニアのネガティブな部分を多めに書いてしまいましたが、エンジニアは実力主義な要素が強いです。

実務経験を積み、自分のスキルを高めていけば高給のIT企業や、高給の業界に社内SEとして入社することは十分に可能です。

hiro

エンジニアの世界は甘くないことを理解して、努力していきたいと考えている人には未経験からエンジニアになることは強くお勧めできます

この記事を書いたライター

hiro

初めまして、hiroと申します。普段はシステムエンジニアとして働く会社員です。趣味は居酒屋開拓、スポーツ観戦(特にサッカー)です。皆さんの役に立つ情報を提供したいと思い記事を書いています。

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