こんなにもあるの? ハラスメントの種類と増えたわけ

記事更新日: 2020/11/29

ライター: みやりーん

近年、急に増えた「●●ハラ」と呼ばれるハラスメントの数々。

以前は、セクハラ、パワハラ、くらいだったのに、なぜ増えたのかなど、今回、どんな種類があるか調査してみました。

よりよい働き方の参考になれば幸いです。

 

この記事でわかること
  • ハラスメントの種類(30個)
  • 利用できる条件
  • ハラスメントの定義と判断ライン
  • 近年なぜこんなに種類が増えたのか
  • ハラスメントの定義を再度考えよう

 

この記事を書いたひと
みやりーん

はじめまして! 現在、中途・派遣それぞれの転職領域にて就業中。渉外・マーケ・制作とマルチに戦うWEBディレクター!
アルバイト・派遣、契約社員、正社員の雇用形態を経験。採用側、サイト運営側、利用者側それぞれの経験から、人材業界の採用やサイトの仕組みの裏側などを話しちゃいます! 「働き方改善」のヒントも発信してます!

 

30個もあるハラスメントの意味

最近は「鬼滅の刃」などの「ブームハラスメント(流行ハラスメント)」も増えてますね。

細かくみればもっとあるのですが、今回はよくある30個を説明します。

 

職場や環境系 【1】~【8】

【1】パワハラ(パワーハラスメント)

職場で、職務上の地位などの優位性を根拠に、業務範囲外で精神的・身体的な苦痛を与えること。

※基本的に「業務範囲外」なのですが、わざとその人だけに仕事の量を増やすなど、客観的に見た場合に適正でない場合は、仕事内での精神的・身体的苦痛も認定されます。

 

【2】リスハラ(リストラハラスメント)

リストラすることをたてに、不当な仕事を強要したり、不当な配置転換や仕事を渡さないなど「辞職」に追い詰めるような行為のこと。モラルを逸脱した行為にもあたります。

 

【3】テクハラ(テクノロジーハラスメント)

パソコンなどのIT機器が不慣れな人に「○○の使い方もできないんですか?」など発言すること。近年では若い方が年配の方にマウントをとる時に起こることが多いようです。

 

【4】オワハラ(終われハラスメント)

就活中の転職者や内定者などに、自社に来てほしいため、就職活動を早期に終えるよう誘導・強制すること。催促するタイミングや回数など注意が必要ですね。

 

【5】時短ハラ(時間短縮ハラスメント)

「○時以降残業停止」など効率を上げる目的などのために、行うのはよいのですが、言うだけで、業務量が変わらない等の場合はハラスメントになります。時短する場合は、具体的な提案や、やならいようにする(削除する)ものを提示が必要で、現場に丸投げはアウト。

みやりーん

個人的には、これもハラスメントなんだなぁとびっくり。割と日常で行われていて、ハラスメントとわかりにくいかもですね。

 

【6】エンハラ(エンジョイハラスメント)

「仕事楽しいよな?」等たのしさを押しつけるのこと。同僚や後輩などに言い続け、相手が不快に感じたらハラスメント認定です。

 

【7】エアハラ(エアコンハラスメント)

職場の温度に関するハラスメントのこと。
企業によっては、コスト削減のため、温度の上限や下限を決めていることもあるのでは?。しかし、あまりに温度を制限しすぎると、エアハラだと感じる人もいて、ハラスメント対象となる場合もあり。

 

【8】スモハラ(スモークハラスメント)

喫煙者がたばこを勧めたり、たばこの臭いをまとったまま仕事をすること。

たばこの臭いが苦手な人もいるため、喫煙所で吸ってきても少し臭いを気にしたり、オープンな場所では「吸ってもいいですか?」の一声をかけることでハラスメントを避けることができるかもしれません。

 

 

男女でおこるハラスメント【9】~【15】

【9】セクハラ(セクシャルハラスメント)

相手が嫌がっているにも関わらず、性的な嫌がらせをすること。 

自分自身はセクハラだと思っていなくても、相手が不快に感じた場合は、とセクハラにあたる可能性が高く、注意が必要です。女性が受ける印象が強いですが、近年では男性の被害報告もあります。

 

【10】ジェンハラ(ジェンダーハラスメント)

男性・女性のイメージを決めつけて許容すること。
「女性なんだから、お茶出しくらいしてよ」や「男なんだから、重たいもの持ってよ」も、ジェンハラに当たります。

 

【11】テクスチュアルハラスメント

文字で性的なことを書いて相手を不快にさせること。
例えば、仕事中ふせんに「今日もかわいいね」と書いて渡しても相手が不快に感じればハラスメントです。

 

【12】マタハラ(マタニティハラスメント)

妊娠・出産・子育てに対して嫌がらせ等、女性に向けたハラスメントがマタハラです。

近年、子育て後に現場復帰する女性も多く、「○○さんは、子育て忙しいから、時短でしょ。みんな忙しいのに」なんて言ってしまうのはマタハラになります。

 

【13】パタハラ(パテニティハラスメント)

男性の育児休暇をとる人に対してのハラスメントのこと。
「男なのに育児休暇とか必要?」「男で育児休暇とったらもう出世はないよ」などの発言はこれに該当。

 

【14】マリハラ(マリッジハラスメント)

独身者に対して、結婚を促したり、本人が望んでいないのに結婚相手やお見合いを勧めたりすること。

ちなみに「まだ結婚してないの?」はセクハラに該当します。

みやりーん

少しややこしいですが、別のものです。

 

【15】スクハラ(スクールハラスメント)

学校でおこるハラスメントの総称。

みんなの前で「彼氏はいるのか?」と聞いたり、「テストの点数を公表されたりする」などがあたります。教師という立場を利用して、恋愛関係を根拠なく禁止するのも含まれます。

 

 

その他【16】~【30】

【16】スメハラ(スメールハラスメント)

臭いによるハラスメントのこと。
体臭だけなく、食事の臭い(にんにく)なども含まれます。本人が分からないままその現状になっている場合が多いのですが、「臭い」など発言することによりハラスメント認定される場合もあるため要注意。

 

【17】ラブハラ(ラブハラスメント)

恋愛や性に関する話題を、公共の場に持ち込むこと。祝福しているつもりでも、本人はそれを望んでいない場合もあるため。

 

【18】告ハラ(告白ハラスメント)

例えば、職場などで、告白後お互いの職場や同僚との関係性が悪くなること。これらを考慮しないで告白するのすらハラスメントになるとのこと。

みやりーん

それすら!!個人的には「個人の問題なのでは?」と思ってしまいます。

 

【19】レイハラ(レイシャルハラスメント)

人種や国籍や地域に関しての差別発言などを行うこと。「外国人だからミス多いね。」「外国人だから仕事できないよね」などもこれにあたります。

 

【20】レリハラ(レリジャスハラスメント)

宗教的に関する精神的嫌がらせのこと。
「あなたの信じている宗教って○○ね(いやなこと)」「この宗教に入らない?」もアウト。

みやりーん

それ以前に、宗教の自由は、憲法で保障されている権利のため、ハラスメントの域を超えることになりますので要注意!

 

【21】エイハラ(エイジハラスメント)

「ゆとり世代はこれだから...」みたいな年齢を理由にした差別的発言のこと。

 

【22】カラハラ(カラオケハラスメント)

歌わない人や歌が苦手な人に歌うことを強要するハラスメントのこと。

 

【23】コミュハラ(コミュニケーションハラスメント)

コミュニケーションがうまく取れない人に「もっと積極的に話して」と強要することがこれにあたります。

 

【24】ソシャハラ(ソーシャルハラスメント)

SNS上などで受ける、嫌がらせなどのこと。

みやりーん

近年このソシャハラで自殺する人が増えており社会問題にもなっています。

 

【25】パソハラ(パーソナルハラスメント)

人の容姿や性格に対して差別発言や決めつけ発言をすること。「デブ」「チビ」などがこれにあたります。

 

【26】モラハラ(モラルハラスメント)

言葉や態度で相手を傷つけてしまうことで「人格否定」もこれにあたります。
「そんなんだから結婚できないんだよ」など。

 

【27】アルハラ(アルコールハラスメント)

お酒が飲めない人に対してや、苦手な人対して「お酒を飲むよう強要する」行為のこと。
「お酒をそそぐよう」に上司から部下や女性社員に言うことも入ります。

 

【28】お菓子ハラ(お菓子ハラスメント)

特定の人にお菓子を配らないなどの嫌がらせ。

 

【29】ヌードルハラスメント

麺類をすする「音」が嫌な人が感じるハラスメント。不快に感じる人もいるのですが、気にならない人も多く微妙ですね。

注意をしてもわざと繰り返す場合などは、ハラスメント認定される場合もありますので要注意。

 

【30】ブームハラスメント

流行ハラスメントなど、はっきりした名称はないのですが、近年多くなってきているハラスメント。

「大きなブーム」に乗っていない人に「まだ○○見てないの?」「○○を知らないなんで終わってるね」など、本人の好みなどを否定する発言のこと。

「鬼滅の刃」「ワンピース」「君の名は」などが、これにあたる。

 

みやりーん

近年では、「鬼滅の刃」が「キメハラ」なんて言われていますね。

 

ハラスメントの定義と判断基準

ハラスメントの定義

ハラスメントとは、職場やプライベートに限らず、相手の意に反する行為で、嫌がらせや不快になる行為をすること。または強要する行為のことです。

 

判断基準

ハラスメント行為を判断されるのは、実はあいまいで、受けている人が「不快」と感じたら、ハラスメントと認定されます。

 

近年「○ハラ」が増えたわけ

判断基準が「自分が不快に思うか否か」になっているため、今までハラスメントでなかったものも「ハラスメントだ!」と主張する機会が増えたため増えているように見えますね。

 

ハラスメント認定は、

1.嫌がらせを受ける、不快なことがある(言っている本人は無意識の場合もあり)

2.自分が不快に感じ、かつ共感する人も多い

3.客観的にみて妥当性があるか

の3点が大事なのですが

 

今特徴的な「ブームハラスメント」などは、

1.嫌がらせを受ける、不快なことがある(言っている本人は無意識の場合もあり)

2.自分が不快に感じ、かつ共感する人も多い

だけで、判断し、気軽に「自分の不快感」と少し多めの「共感者がいる状態」だけで、ハラスメントとして主張しているようため、近年「○○ハラ」が増えています。

 

本来であれば、ここに

3.客観的にみて妥当性があるか

が大事です。

 

まとめ

ハラスメントの判断
  • 嫌がらせを受ける、不快なことがある(言っている本人は無意識の場合もあり)
  • 自分が不快に感じ、かつ共感する人も多い
  • 客観的にみて妥当性があるか

判断基準が、たしかに「自分がどうおもうか」によるものですが、その感覚が「多くの人が共感するか」だけでなく「客観的にみて妥当性があるか」が大事。

ハラスメント行為は、人権問題にも直結します。受けた場合は、冷静にかつ、客観性を判断して、判定してください。

みやりーん

そのうえで、ハラスメントだと感じたら、泣き寝入りせず対処しましょう!

 

※対処法は別記事で書いているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

よりよい参考になれば幸いです。

 

この記事を書いたライター

みやりーん

こんにちは。「みやりーん」と、申します!

転職・派遣の人材業界で、渉外・マーケティング・制作等、マルチに戦うWEBディレクター。アルバイト、派遣、契約社員、正社員をひととおり経験。7人材業界の裏側や仕組み、おすすめの派遣会社、働き方について発信しています。

 

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